日本では昔から名前を楷書体で署名していました。
しかし、次第に草書体にくずした署名になりました。(草名(そうみょう)と言う)。
さらにその草名をより個人に合った画一的な署名にしたのが「花押(かおう)」と呼ばれる署名です。
画像引用元:https://rekijin.com/?p=16436
次第に花押は文書の約束事に!?武家様(ぶけよう)や公家様(くげよう)!?
年代によって実名を図案化したような形式になったり、実名のうちの数文字のみを図案化したりと変化していきました。
時代によって形は変わっていったものの「自分の名前を元に作成する原則」は絶対条件でした。
元々は貴族だけに使われた花押ですが、次第に一般庶民の田園などの売買券などにも使用されはじめて浸透していきました。
さらに、文明が進んで、文書による約束事などの記載が多くなり花押はより浸透していきました。
武士特有の花押を武家様(ぶけよう)と呼び、貴族の花押を公家様(くげよう)と呼びました。
花押の証明を確認する方法は武家様の場合は花押の照合方法が一般的で、公家様の場合は筆跡の照合での確認が一般的でした。
武家と公家の花押の証明確認方法
武家様(ぶけよう) | 花押の照合 |
---|---|
公家様(くげよう) | 筆跡照合が重視 |
江戸時代にさらに花押は浸透!?印章と同じ扱いに!?
江戸時期に入るとさらに花押は浸透していきました。
江戸期には花押が印章と同じような扱いになり始めました。
大判や小判などの墨書にも花押を見る事が出来ますよね!
特に江戸時代の後藤四郎兵衛やその五代「徳乗」、その実弟「長乗」、七代「顕乗」、九代「程乗」の墨書に記載される花押はその大判小判が本物かどうかを確認する方法の1つとしてもとても重要ですね!
重要な花押として有名なのが慶長笹書大判金に記載されている後藤徳乗の花押や通常の慶長大判金に墨書されている後藤顕乗の墨書の花押などですね!

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